俺たちの進化について 4


流れ行く時の中に取り残された人々
嘆かずに前を向き
流れ行く時の中で流れに逆らう人々
厳しいのは始めだけ

流れは変わるもの




  第四話 部内恋愛活劇



  未来予想図を描ききれない明るい未来なんて見えないから
  未来が人のものである保障もない世の中に何を見ればいいのか?


 「簡単に出せる答えじゃないんだけど・・。」
 何でこんなことを言ったのか今でもわからない。
 答えなんて簡単ではないか?
 今の問いの答えは好きか?嫌いか?それに尽きるはずだ。

 でもそんなに割り切れるものではない。
 手塚のことを好きかと聞かれると英二ほど好きだとは言えない。しかし英二ほどと言っても英二を好きだとか愛しているとかそう言う時限で見ているわけではない。
 友人にランクを付けるのはおかしいがそう言う意味で友人として見たら手塚より英二の方が上だと言うだけだ。
 それに英二に好きだと言われたことは未だにないので参考にはならないだろう・・・。
 だからと言って嫌いかと言われたら・・・別に嫌いではない。

 「手塚のこと嫌いじゃないんだ。」
 「乾・・・・。」
 「でも好きだとも言い切れない。」
 「・・・・・・・・・。」
 じゃあ、如何したい?自分の中で幾つもの確立と疑問が交差してシュミレートされていく。
 「好きだと言い切れないけどそれで手塚が良ければ付き合ってみないか?」
 こんな不確定な言葉に手塚が乗ってくるなんて考えられないけど・・・。
 「乾はそれでいいのか?」
 「手塚、正直に言うと試してみたいのが本音なんだけど。」
 「俺は乾が好きだ。だから乾がいいと言うなら付き合って欲しい。」
 俺はただ手塚の答えが気に入っただけ、だから素直に頷いた。手塚との恋愛なんて考えた事はなかったけど・・・もしかしたら手塚を好きになれるかも知れない。
 その日は二人共それ以上何事もなく帰った。


 「えっーそれホント!手塚と付き合うことにしたの?!」
 「成り行き上。」
 「なりゆき?どういう成り行きでそうなったの?」
 俺の言葉に英二が前面で驚きを表して聞き返してくる。しかしその会話をしていたくない俺はため息を1つついて話を代えた。
 「俺の事よりも英二の方こそどうして彼女を付き合うことにしたんだい。」
 「・。・・・・それは・・・・付き合って欲しいって言われたから・・。」
 赤くなりながら呟く英二がなんだか自分との違いを感じていた。
 幸せそうな英二、俺はどんな顔で手塚とのことを告げたのだろう?話を反らしたり、避けてみたり・・・。
 「手塚のこと本当に好きなの乾は?」
 「実はよくわからない。」
 「そうなの?じゃあ乾も俺と一緒だね。俺も付き合って欲しいって言われて付き合ってるけど本当に好きなのかよくわからないもん。」
 そう言うものなのだろうか?

 恋愛と呼ぶにはまだ早い子供の恋。
 翻弄されて初めて恋の字を知るのだろう。


 「手塚、今日一緒に帰らないか。」
 手塚が部活にやって来たのを見計らい、俺はすぐさま声かけた。
 きっとあとに引き伸ばせば誘い難くなるし、手塚に声掛けづらそうに遠巻きに見られるのも嫌だったので先に済ませた。
 英二は最近、彼女と行き帰りを共にしている。
 それが付き合ってるものの勤めだと思っているみたいだ。俺も手塚と同じことをしてみれば答えが出るかも知れないと考えたのだ。
 「乾・・・・いいのか?」
 手塚の答えは俺の予想範囲外だったので聞き返してしまった。
 「なにが?一緒に帰ることがかい?」
 「ああ、一緒に帰るのか?」
 「嫌ならいいんだ。じゃあ。」
 「待って乾・・・・。嫌じゃない。嬉しくて驚いたんだ。」
 手塚の正直な反応が何故か恥ずかしかった。


 ほとぼりが冷めるまで手塚に近づいて欲しくないくらい顔が熱かった。








言い訳
 なんか・・・ラブラブ?
 意外とラブイ話になってびっくりしている今日この頃です。
 しかし、手塚部長・・・なんであんなに積極的なのでしょうか?
 一途なのかな?乾は悩みながらも流されてるし・・・いいコンビじゃん。
 話は英二の方にも移ってきたな〜。
 続きかくのが結構楽しみになってきました。
 チョビットだけ手塚&乾と関係ないネタが浮かんでしまいました。





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