恋が本気になるまで 6 |
煮え切らない人たちを眺め俺は何が出来るのか考えた どうしようもない負の感情の波は容赦なく流れ出す 溶岩の流れを止められるのはきっとあの人だけだから |
ピーンポン 「はい。どちら様ですか?」 「・・・・・・・・・・・・・・・。」 「アラあなたは英二の御友達?」 「英二お友達が着てくれたわよ。起きれる?」 いつの間にかウトウトし気付いたらもう夕方になっていた。この頃1日1日が過ぎて行くのがとても早い。何もしていないのにもう太陽が落ちている。 「英二、帰ってもらう?」 「う、いやもう大分楽になったから平気。」 実は退屈しきっていた俺は大姉にそう伝えるとベットの背にもたれるように起き上がった。この9日間ずっと寝ているだけだったのでなんだか体中が少し痛かった。 「誰だろう?」 暫らくして階段を上がってくる足音がしてきた。まさか・・・・・手塚?そんなわけないか・・・・・。 大石かな?それとも乾?不二?少しワクワクしてる。休み始めて何日か経った頃同 じクラスの奴が来てくれたけど熱が高く会うことも出来なかった。家族以外の人と話すのは久しぶりで楽しみだった。 「英二入るわよ。」 「どうぞ!」 「ごゆっくり。今お茶を入れてくるわね。」 「どうも。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・。」 驚いた大姉が案内してくれたのは越前だった・・・・・・・・・・。 「おちびどうしたの?」 「先輩、元気そうっすね。」 「そんなわけないだろ、やっと熱が引いて起きれるようになったばかりなんだから。」 「様子見てくるように言われてきたっす。」 「ああそうなんだ!でも良かったよ。退屈してたんだ!」 久しぶりに会う越前はなんだか懐かしく感じた。 おかしな話だけど離れてたのはたったの9日間だけなのに・・・・・・・・・・・。 大姉が入れてきてくれたお茶を飲みながら俺の具合や休んでいる間の部活の様子などを話していた。 「もう明日からいけるから・・・・今日はわざわざありがとねおちびv」 「別に俺がきたかっただけですから。」 おちびって素直じゃないよねvそんなところも何となくいつも通りで嬉しかった。 嬉しすぎたのかな?俺の目が霞んでる。 「・・・・・・・・・・・・・・・おち・・・び・・・・・・・・・ありがとう。」 おかしいな俺泣いてる。嬉しくて泣いてる。 「先輩。泣いてるの?」 「嬉しくて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嬉しいんだ!」 「先輩が好きなんだけど。」 「へ、ええええぇぇぇぇっ・・・おちびちゃん?」 涙が一瞬で止まった。おちびが・・・おおおおれを!!! 「先輩は?」 「・・・・・・・・・・・・お、おちび知らないかもしんないけど最近まで・・・・・。」 「しってます。手塚部長でしょう。」 知らない人なんているわけないか。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」 「好きなんっすか。」 「もう好きじゃないよ。手塚なんて別れたし。」 別れたって言葉が俺の中で深く突き刺さる。今でも好きだけどダメなんだそれじゃ・・・・・・・・・。 言えないよ。言っちゃダメなんだ誰にも別れる理由なんて・・・・・・・・・・・。 「先輩。」 「ダメだよ。俺なんて。」 「利用してもいいっすよ。俺のこと。」 ダメだよ。そんなこといっちゃダメだよ、おちび・・・・・・・・・・・・・・・・。 おちびの言葉に今の俺は本当にグラついた。おちびの言葉にすがりたい、甘えたいそう思った。 最低だよね。 俺は甘い奴だと思った。 元は俺の我儘なのにそれなのにおちびに甘えるなんて出来るわけがない・・・・・・・。 「好きなんです。先輩のことだから笑っていてほしいっす。」 「おちび、ありがとう。でも俺おちびにそんな風に言ってもらえるようなそんな奴じゃないよ。」 おちびの眼がまっすぐだから尚更甘える事なんて出来ないそう思った。 「そんな事ない。」 「おちびいい奴だね。おちびのこと好きになればよかったのかな・・・・・。」 「先輩、今からでも遅くないっすよ。」 「おちび・・・・・・・・・・。俺が吹っ切れるまで待っててくれる?」 俺何言ってるんだろう?口が勝手に動き出す。おちびの優しさに引きずられる。 「待ってますよ。ずっと・・・・・・・・・。」 俺とおちびの距離が詰まるどちらからともなく近づく顔、触れるか触れないかの口付けそれが約束の証のように・・・・・・・・・・・。 大好きな人を失った。 心の支えが消えていった。 その時現れた救世主。 たとえ心奪われたとしても誰がこの俺を責めることが出来るだろうか? この罪深き所業に誰が罰を下すのか? 救われない心の先に人はそれぞれ何を見るの? |
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