恋が本気になるまで 11


誰かが悩んでいたら 一緒に悩みます
誰かが悔やんでいたら 一緒に悔やみます
誰かが涙していたら 一緒に涙します

それが私の業だから・・・・・・・・・



菊丸英二が僕の邪魔をする。
 「菊丸君は君にとってなんなのですか?」
 「どうしてそんな事聞くんだい。」
彼は物事をはぐらかすのが上手いそれはわかっていたけどこんな大事な事まではぐらかすなんて・・・・・・・・・・。
僕は愕然とした。
 「僕にとっての認識と乾君にとっての認識は大分かけ離れているという事です。」
 「そうかな?」
 「そうです。」
今の僕の叫びは乾君には一生届かない。そう思うと悲しくなってきた。
 「僕の事はもう気にしないで青学に集中してください。色々忙しいみたいですから。」
僕は厭味を込めて乾君に伝える。

僕はプライドが高すぎる。

それぐらいわかっているけど守ってきた鎧を脱ぐくらいならこのままこの恋も無かった事にしてリセットした方が・・・・・・・・・・・・。
 「観月。」
 「もうこうやって個人的な事で二人で会うのは止しましょう。」
 「わかった。それじゃ。」
僕も乾君も互いに背を向けた。何でああも簡単に一言で終われるのだろう。乾君にとって僕はそれだけの存在価値。

 あっさり終わってしまった恋。
 それはとても辛い初恋でした。
 去り際を見極め、引き際が肝心。
 そんなカッコイイ恋に憧れもしましたでもそれは幻。
 本当の恋はこんなにも辛いものだったのですね。

 僕は乾君の足音が遠ざかっていくのを聞き堪らなくなった。唇をかみ締め、声を殺
して泣いていた。喉に詰まって苦しい・・・・・・・・・・。こんな泣き方始めてで
戸惑い。
 止め処なく溢れる涙に感心もしています。
 「バカですね・・・・・・・・・・。」
 「ホントだね。」
 「?!」
僕の眼は今まさに点になっているのでしょう。去ったと思っていた乾君が今眼の前で笑っているのだから・・・・・・・。笑っている?
 「い・・・・・・・・・・・ぬいくん・・・・・・・・?」
 「観月。一人でそんな泣き方しないで欲しい。」
誰のせいで・・・・・・・・・喉元まで出たが声にはならなかった。
 「俺は観月を好きだよ。」
 「嘘です!」
 「どうして?」
 「だって乾君には菊丸君が・・・・・・・・・。」
 「昔の事だよ。信じられない?」

 「そんな・・・・・・・結婚詐欺師みたいな台詞・・・・・・。」
 「結婚詐欺師?そうかな?」
”観月は疑り深いな・・”と続けて言う乾君の顔を僕は睨みつけ声を荒げた。
 「いつもそうです。乾君ははぐらかすのも騙すのも上手くて騙されてやきもきするのも僕ばかりです。」
 「それじゃあ観月。本当のこと言っていい?」
 「なんですか?」
僕が訝しげに乾君を見ると乾君はそっと耳元に唇を近づけて囁いた。
 「観月が好きだよ。」
 「!?」
僕の顔が火を噴く勢いで真っ赤になるのがわかる。
 「・・・・・・・・・・本当ですか。」
 「本当。」
 「本当に本当ですか?」
 「本当に本当。」
乾君はその表情を特に変化させる事無く言い切る。僕は眩暈がした。
 「信じていいですか・・・・・・・・・。」
 「勿論。」
 「信じてしまいますよ。」
 「いいよ。」

こんな僕を好きだと乾君が言ってくれるなら僕は騙されてもいいといつも思ってしまう。
こんな恋愛はきっと間違っているけど・・・・・・・それでも好きだから・・・・・・。
きっとこの恋をなくしたら僕は壊れてしまうだろう。
君を誰にも渡したくない。









続くらしい・・・・・・・・・・・。
もう疲れたかも・・・・・・・・・・。
英二を一番愛しているし
幸せになって欲しいのに・・・・・・。
だんだん本命が離れていく・・・・・・。
 私は乾菊が本命だったはず・・・・・。


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